小さな牧場からスプリント王が生まれる
日高町の軽種馬産業にとって、またうれしいニュースがありました。3月27日に中京競馬場で行われた第52回高松宮記念(G1・芝1200メートル)で、町内豊郷の坂戸節子牧場生産のナランフレグ(牡6歳)が見事優勝し、春のスプリント王に輝きました。同馬は、初の重賞勝ちがG1制覇という快挙でした。
レース当日は、牧場の皆さんはテレビで応援していて、ゴール前は1着から5着までの着差がクビ、ハナ、クビ、クビという大混戦で、ナランフレグは一番内側にいたため映像では気付かず、坂戸さんたちはダメだなと思っていたそうです。ところが最後の最後に実況アナウンサーが、ナランフレグと叫んだので初めて勝ったとわかったそうで、名前を叫んで応援する間もなかったとのことです。
坂戸節子牧場は、坂戸節子さんのご主人が始めた牧場でしたが、1994年にご主人が交通事故で他界されたため、節子さんが引き継いだとのことです。現在は、坂戸さんのほか、渡辺明治さん(85歳)、坪島新―さん(79歳)の3人で運営している失礼ながら小規模な牧場で、牧場生産馬の初重賞制覇がいきなりG1という、坂戸さん曰く「信じられない結果」となりました。
牧場にとっては、うれしいおどろきの結果でしたが、私は牧場スタッフの平均年齢が78歳というのもおどろきです。これまでの軽種馬生産にかける思いをお聞きすると、年齢に関係なく、皆さんの馬に対する情熱がこの快挙に繋がったのかもしれませんね。
今はちょうど馬のお産のシーズンで、ナランフレグの弟か妹も間もなく生まれることもあり、これからも老骨に鞭打って頑張りますとおっしゃっていましたが、皆さんの熱意があれば、まだまだ大丈夫と感じさせられたひとときでした。

- お問い合わせ
-
総務課/人事給与グループ
〒059-2192
北海道沙流郡日高町門別本町210番地の1
電話:01456-2-5131
FAX:01456-2-5615