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水産物の大規模冷凍加工施設が竣工

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ひだか漁業協同組合が令和元年12月から工事を進めていた水産物冷凍加工施設が、本年1月に竣工しました。約18,000平方メートルという広い敷地に、建物の面積が4,654平方メートルという日高管内でも最大級の冷凍加工施設です。総工費は、約26億円という大きな事業で、国の補助金を受けてのものでしたが、国の補助で足りない分の一部を日高町でも助成しました。

普通、水産物の加工施設といえば港のそばにあると思われる方が多いでしょうが、この施設は、港からは少し離れた高台にあり、建物のすぐ裏は軽種馬の牧場があるという少し変わった立地になっています。私も暖かい季節にはこの付近をよく散歩しますので、牧歌的風景の隣に工場のような建物があるという景色を見ていますが、まったく違和感はありません。

ひだか漁業協同組合 水産物冷凍加工施設
ひだか漁業協同組合 水産物冷凍加工施設

この施設は、冷凍倉庫棟のほか、サケのドレス(切り身)・フイーレ(3枚おろしの片身)から、いくら製品までをオートメーションで行うことができるサケ加工棟、タコのボイルから箱詰めまでを行うタコ加工棟、日高管内で水揚げされるカレイ・ブリ・タラなどの様々な魚種の加工に対応する一般鮮魚加工棟から構成されています。

この施設の完成により、魚介類をそのまま販売するだけではなく、加工により様々な製品を作り、そして、それを冷凍保管して出荷調整をしながらの販売を行うことができることになり、漁業の6次産業化(注1)が図られることとなります。

また、3月末までには、食品衛生管理の国際基準「HACCP(ハサップ)」(注2)を取得する見込みとのことで、4月からの本格稼働後は、道内、道外はもとより、東南アジアなど海外にも販路を拡げる予定もあるそうです。

これからは、この施設が核となり、地域の水産物に付加価値が付けられ、新たなブランドが確立されていくことを期待しています。


(注1)農林漁業の6次産業化
1次産業としての農林水産業と、2次産業としての製造業、3次産業としての小売業等の一体的な推進を図り、地域の資源に新たな付加価値を生み出す取り組み。

(注2)HACCP(ハサップ)
食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入の危害要因を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷までの全工程で、それらの危害要因を除去または低減させるために特に重要な工程を管理して、製品の安全性を確保する衛生管理の手法。

水産物冷凍加工施設の外観(写真:ひだか漁業協同組合)
水産物冷凍加工施設の外観(写真:ひだか漁業協同組合)
タコ加工棟の下処理室(写真:ひだか漁業協同組合)
タコ加工棟の下処理室(写真:ひだか漁業協同組合)
大型冷凍庫の内部(写真:ひだか漁業協同組合)
大型冷凍庫の内部(写真:ひだか漁業協同組合)
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