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掲載日
2016年2月2日更新

傷病鳥獣保護ネットワークシステムとは

 
【参考資料】
リーフレット「傷病鳥獣の119番」北海道環境生活部環境室自然環境課製作
冊子「ケガや弱っている鳥、けものを見つけたら 傷病鳥獣保護マニュアル」北海道、社団法人北海道獣医師会製作
平成11年度日胆地区博物館等連絡協議会職員研修会、日高管内社会教育職員研究協議会学芸員部会研修会 資料日胆地区博物館等連絡協議会職員研修会、日高管内社会教育職員研究協議会学芸員部会

【傷病鳥獣保護ネットワークシステム】とは

北海道では、「傷病鳥獣保護ネットワークシステム」が97年度から動いています。
事故その他で、怪我したり弱ったりした野生動物が増えています。彼らに適切な治療を行って、自然に帰してやる―これによって、野生鳥獣の保護と、人間側の保護意識が高まることを期待したシステムです。

この制度では、治療を必要とするいきものは、指定診療施設で応急手当等を行います。回復に時間を要する場合は公立動物園等で保護することになっています。治療や保護に要した費用は、“予算の範囲内で”道が負担します。

  • 野生の鳥獣が対象。ではこの場合の『野生の鳥獣』って?

  • 「鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律」で規定された鳥や獣のことで、
    • 家畜・ペット
    • アザラシなどの海獣類
    • ネズミ・ヘビ・モグラ
    • ノライヌ・ノラネコ
    などは入っていません

  • この制度で対象になる鳥獣とは?

  • 北海道に生息する、在来の野生鳥類と哺乳類(ただし海獣類は入らない)。このうち、傷ついたり病気になったりして自力で生息できないもの。ただし、人間に感染する恐れのある病気の場合は対象としないこともあります。
    また、基本的に「生きている鳥獣」が対象です。下記に記すような特殊な場合以外、埋葬や焼却は、発見者または管轄市町村で行うことになります。

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【対処法】

こういうシステムが稼動していること自体、画期的なことです。しかし“ ”でくくった通り、保護・治療に必要な費用が潤沢に確保されているわけではありません。回復までの期間が長引いたり、その後野生に戻れなかった場合も出てきますが、こういった場合、関係者・ボランティアの善意で保護されている場合が多々ある(というよりもその方が多いくらい)そうです。

出くわした場合は以下を参考にしてください。また、上記のような苦しい事情もお含みおきの上、手当てや保護にご協力をお願いします。

  • 対処まず見極めよう。

  • 野生の鳥獣はさまざまな病原菌を持っています。薄いゴム手袋などをはめるか、あとで手を消毒しましょう。
    • あっ!何かうずくまってる!こどもみたいだぞ。
      基本的に、そっとしておくのが一番です。
      1. 巣立ちしたヒナや幼獣だ。
        巣立ちしたばかりのヒナはうまく飛べません。あなたが気付かなくても、たいてい近くに巣があったり親がいたりします。人がそばにいると、かえって近づけません。そのままにしておきましょう。
        仮に連れてきても、うまく育つ可能性は低いし、野生に戻すのはさらに難しいです。
        猫が近くにいて危ないと思うような場合は、近くの枝先など猫の近づけないところに乗せてやるといいでしょう。

      2. 巣から落ちたヒナだ。
        すずめやツバメなどのヒナが、巣立ち前に巣から落ちていることがあります。なるべく人の臭いをつけないようにし、親のいないときに巣に戻してあげるとよいでしょう。戻すのが難しい場合、ヒナを箱に入れて近くの枝や塀などに乗せておくと、親が世話することがあります。
        小鳥の持ち方なお、小型の鳥の持ち方:
        つばさを痛めないように、人差し指と中指で首をはさむようにします。
    • 怪我は見当たらないけど弱ってる
      様子を見て、以下のような対処をしてみてください。
      • ダンボールなどに入れて、薄暗いところにおいて安静にする。
      • 濡れていたら、乾かす。
      • あたためる:
        ・電気アンカを箱の下に置く。
        ・お湯を入れた空き瓶をタオルでくるみ、箱の中に置く。
      • えさを与える。
        ・くだものをすったもの。
        ・水、牛乳、さとう湯
        ・すり餌 など。
    • 軽い怪我だ。
      野生の鳥獣は、ある程度の怪我なら自然に回復します。なるべくそのままにしておいてください。逃げ回る鳥獣を無理に追い回してまで保護しても、必ずしもよい結果にはなりません。それに一度保護されると、野生に戻るのは難しくなります。
      これを踏まえた上で、必要と思われる場合は以下のような対処をしてください。その後は上記を参照に安静にします。
      • 出血部分を軽く抑えて、血を止める。
      • 消毒や化膿止めなどの応急手当をする(人間用の薬も使用可)。
    • あっちゃー、これは重症だわ。
      最寄の支庁(地域生活部 環境生活課 自然環境係)へ連絡しましょう。指定の獣医さんがいますので、そちらで見てもらうことになります。
      ただし、支庁は土日祝日は休みです。夜間も閉まっています。こうなると、最寄の市町村や警察などの公共機関、まわりで詳しい人、近くの獣医さんなどの協力を得て対応することも必要になります。

    • そして元気になったら
      発見した場所や、自然の中に放してあげましょう。

    <おまけ>

    • おや?海鳥で、怪我はないようだね。
      海鳥類(ウミスズメ類など)は、海や水から離れたところに降りると、飛べなくなることがあります。嵐などの悪天候でなければ、すぐにでも海に放してやってください。

    • 足輪やら標識やらのついた鳥
      レース鳩や伝書鳩の場合、飼い鳥なので保護の対象にはなりません。しかし足輪から買主が特定できますので、それぞれの協会に連絡しましょう。
      ←支庁、役場、獣医さんなどに問い合わせてみてください。
      ほかに「環境庁」や「国名」などの標識をつけている場合、研究のために放されたものです。死体であっても、保護した日時、場所、番号、発見者の名前や連絡先、を支庁へ連絡してください。

    • これって天然記念物じゃない?
      国内希少野生動植物種や天然記念物の場合、生きていても死んでいても支庁や教育委員会に連絡してください。たとえば、北海道ならタンチョウやシマフクロウなどが該当します。

    • 死んでるけど・・・
      先に書いたような天然記念物など特別な鳥獣の場合に加えて、銃弾の跡があるなど死因が不審な場合は支庁に連絡しましょう。ほかは先に書いたように、発見者や管轄市町村が焼却または埋葬することになります。なお、公的機関で学術検体やはく製として利用したりできる場合もあります。これは支庁に相談してください。

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【怪我してから対処するのではなく、まず怪我をさせないように】

  • 野生の鳥獣にえさをやってはいけません
    ヒグマの場合は即人身事故につながります。ほかの動物たちも、野生を失ってしまいます。人里近くまで出てきて交通事故に遭うことも多いですし(北海道の場合、スピードが出ているのですぐ死亡させてしまいます)、冬場にえさをとれなくなることもおこるでしょう。伝染病のもとになることもあります。
  • 気をつけて運転してください。
    市街地以外ではあまり注意を払わずにそれなりのスピードを出して運転しがちですが、エゾシカやキタキツネが横切ることは珍しくありません。クマも横切って話題になることがあります。轢かれた動物はたまったものじゃありませんが、大型の動物だと車(人)も無事では済みません。スピードを出しすぎないのと同時に、郊外でも前方に注意して運転してください。
  • ゴミを捨てないように。
    釣り糸など、ごみが危険物に化けることがあります。
  • もちろん、故意に痛めつけるなんてもってのほかですよ。

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詳しくは】

各支庁 地域政策部環境生活課自然環境係 (土日祝日休み、夜間閉庁)

  • 石狩 Tel011-231-4111(代)内線34-388
    渡島 Tel0138-51-9111(代)内線2977
    檜山 Tel01395-2-1010(代)内線2977
    後志 Tel0136-22-1111(代)内線2977
    空知 Tel0126-23-2231(代)内線2977
    上川 Tel0166-26-1211(代)内線2977
    留萌 Tel0164-42-1511(代)内線2977
    宗谷 Tel0162-33-2510(代)内線2977
    網走 Tel0152-44-7171(代)内線2977
    胆振 Tel0143-22-9131(代)内線2977
    日高 Tel01462-2-2211(代)内線2977
    十勝 Tel0155-24-3111(代)内線2977
    釧路 Tel0154-41-1131(代)内線2977
    根室 Tel01532-3-6131(代)内線2977

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